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架台図描き方手順_02

架台図描き方手順_01のつづきです。

架台図面_05
平断面を描くと瓦座と野地の接点が明確になるので伏図へ瓦座と野地の接点を描き込むことができます。
つづけて、右側面図を展開してみましょう。
伏図展開基点より左方向の任意の位置に展開基準を作ります。この位置は、後で展開する隅側面図を考慮しておくと良いでしょう。
架台図面_01
この伏図左方向の展開基点より垂直線を引き、平断面図の瓦座上端より水平線を引いた交点を右側面図の展開基準とし、瓦座や野地線を描き込みます。垂木上端・下端も平断面図より高さを求め描き込みます。
架台図面_06

右側面図と同様に伏図展開基点より垂直に線を引き、側面図瓦座上端の水平線上に正面図の展開基準をとり正面図を起こします。正面図の野地線は伏図や側面図の壁際の接点及び野地勾配線の交点より求めます。
架台図面_07

架台図描き方手順_01

架台図の描き方手順ですが、まず瓦を描く前に、架台自体の図面展開をやってみたいと思います。
架台図面_01
この架台図の展開で図面展開の基本的な考え方を押さえたいと思います。
瓦にはRがあったり地葺の上に棟が乗るなど架台本体より図面が多少複雑になるので、シンプルな形から入った方が展開の考え方が解り易いと思います。

架台の条件として
屋根勾配を4寸5分勾配
隅先~破風外面までの寸法を1510mm
隅先~壁面までの寸法を745mmとし、伏図を描きました。
架台図面_02

それから、隅先を展開基点として平断面を起こします。
架台図面_03

この時、平断面の基準は瓦座上端となります。
瓦座高さは、48mmとし、野地板厚みは12mm、垂木高さは45mmで作図してます。
架台瓦座 架台図面_04



基本勾配計算_4

基本勾配計算にコメント頂いた方々、ありがとうございます。
計算表希望の方には、送付させて頂きました。
又、コメント頂いたのですが返信先アドレスがなく、返事を出せない方もおられました。
申し訳ありませんm(_ _)m

さて今後の記事の予定ですが、

正・側面イメージ

この架台の描き方を勉強してみたいと思います。

振れ隅基本勾配計算_3

最近は、雨の日が多かったので作りかけていた『振れ隅基本勾配計算表』を仕上げてみました。

振れ隅基本勾配角度計算表_1高勾配側の角度を 31° 低勾配側の角度を 26°で入力して計算した結果です。

振れ隅基本勾配角度計算表_2今度は入力方法を勾配で入力して計算!

振れ隅基本勾配角度計算表_3別シートで表示内容を計算しています。

この計算表はExcelを使用して作ったのですが、『こんなのが出来たらいいな...』と思って作っていくと、なんとなくそれらしく出来るところはExcelの便利なところだと思います。
どこかのサイトにUpできたらとも思うのですが...
今のところ使ってみたい方はメールにて対応させていただきます。

基本勾配計算_2

基本勾配角度計算表_1
入力した勾配を元に計算しています。
角度計算を追加してみました。


基本勾配角度計算表_2
こちらは、入力した角度を元に計算しています。

基本勾配計算式
このように計算しました。
勾配を角度に変換するのは、Excelの関数を利用してます。

基本勾配計算

基本勾配計算表
(この勾配計算表は真隅にのみ対応しています。)

Excelでこんな計算表を作ってみました。
最近勾配の話をしていると、「勾配の計算は苦手!」「計算が苦手!」との声が多かったので、誰でも簡単に勾配の計算が出来ないかと思い、極簡単な表にしてみました。
表、右手の赤字の部分に平勾配を入力すると、隅勾配、隅山勾配(笠勾配)を計算します。
興味のある方はコメントを残していただければ、後日対応させていただきます。
尚、コメントの内容について公開を希望されない方は、その旨お書き添えください。

又、この他にも角度を含めた基本勾配計算表(真隅)、振れ隅の勾配計算表、放物線の計算表、懸垂線の計算表、等も試みております。

向拝

今回お世話になりました、善性寺様のスナップ写真をUpします。

向拝部分の納まりです。
まず、
向拝_01
図面上で向拝の納まりを打合せ

向拝_02
野地板を張る前に垂木の状態を確認
野地板の厚みの関係で、向拝上部の野地段差を消すことが難しいようです。

向拝_03
向拝付け根には、安全の為に鉛板を使用。

向拝_04
野地段差も袖丸で修正

向拝_05
まだ、足場が残っている為、正面から写真を撮る事ができません。

雨漏り

ここ数日天気が続いていたのですが、また今日は雨が降っています。
県内でも雨による災害が発生しております。

さて、この雨で3件ほど雨漏りの連絡がありました。
現場へ行ってみると3件中2件は谷からの雨漏りでした。
しかもこの2件、昨年も谷からの雨漏りで応急処置をした現場でした。
谷腐食1  谷腐食2
コーキングをして穴を塞いだすぐ脇に新しい穴が開いています。コーキングによる応急処置なので、いずれまた穴が開くことは説明しておいたのですが、1年でこんなに大きな穴が開くとは…

もう1軒は、公共の建物で23年度は予算がないので、最低限の補修でとりあえず漏らないようにとゆうことで、
谷腐食4
パッチを当てていたのですが、
谷腐食3
別の場所に穴が開いてはお手上げです。
今年度は谷板金を交換の予定でしたが、災害復旧で予算があやしくなったので、『今年度も応急処置で…』とゆうことになりました。本格補修のときは、ぜひ谷平瓦を。穴が開く心配が無くなります。

残り1軒は、隅棟からの雨漏りです。

懸垂線と放物線と円弧

弛み
私たちは、屋根に弛みがある場合、太糸やボールチェーンを使用して施工を行うのですが、
ボールチェーン   施工_1
ボールチェーン        施工の様子
太糸やボールチェーンを張った時に出来る曲線が何なのかを調べてみると、懸垂線(カケナリー曲線)になるようなので、これを計算式で求めることが出来ないものかやってみました。いろんな方に教えて頂きながら、懸垂線の方程式に辿り着く過程で、放物線が懸垂線の近似値を示すことも教わりました。これらの公式をせっせとExcelに入力し座標を求めました。円弧の座標については、CADで作図して寸法取りして一覧表を作ってみました。
懸垂線  放物線  懸垂線・放物線・円弧の座標
CADで屋根の曲線を円弧で作図され建った建物は、実際に太糸やボールチェーンを張ってみると破風尻から軒先にかけて野地が高いことが多かったのですが、一覧表で比較してみると同じような状況になっているのがわかります。
今後いくつかのパターンに分けて、懸垂線と放物線の座標と実際に太糸やボールチェーンを張った位置の検証を計画しています。

隅部の展開図_1

 展開図(てんかいず)とは、ある1点を基準としてその点から立体を切り開いて一平面に伸ばしたもので、基準となる点の位置は決まっていないのでひとつの立体から様々な形態の展開図を作ることができる。

図_01

 展開図は、立体の細部を示して理解を助ける目的、あるいは、紙、布、板金などの平面素材により立体形状のものをつくるために使用されます。分野によって後者の展開図は型紙とも呼ばれるものもあります。逆に考えれば、展開図から型紙が作れるとゆうことです。

屋根の形状には切妻屋根・寄棟屋根・入母屋屋根があります。
寄棟屋根や入母屋屋根には隅(屋根伏図0C~B)ができ、この部分にできる勾配(隅部の見取図BC)を隅勾配と言い、ACおよびA'Cを垂直に切断したと仮定して斜め上方からみたものを見取図と言い、この隅部の見取図0Cを切り開き平面上に展開したものが展開図です。下記の図は、点0を基点として展開しています。
図_02 図_03 図_04


プロフィール

さすらいの絵描き

Author:さすらいの絵描き
  ~伝統の美と匠の心~                 
古来より守り伝えられた瓦の美と技術を守りつつ、現代の建築技術・工法に適した施工を行い、瓦の美と、秘められた知恵を極限まで追求し、日本の自然・文化と共に生きる伝統を伝えます。

画像をクリックしていただくと、大きいサイズで見ることが出来ます。

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